原因不明の微小循環障害による脳症、視覚、聴覚障害を特徴(3徴候)とする症候群。
SICRET 症候群 (small infarction of cochlear, retinal, and encephalic tissue 蝸牛, 網膜, 脳の組織の小梗塞) とも呼ばれます。
Rev Neurol. 1999 Dec 1-15;29(11):1027-32.
[Susac syndrome: clinical and diagnostic approach. A new case report]
Meca-Lallana JE, Martin JJ, Lucas C, Marin J, Gomariz J, Valenti JA, de Lara A, Fernandez-Barreiro A.
Servicio de Neurologia, Hospital Universitario Virgen de la Arrixaca, Espana.
脳症、視覚障害、聴覚障害を臨床症状(3徴候)とする。脳、網膜、蝸牛の小動脈系に原因不明の微小循環障害を来たすため発症する。とても稀な病気で、主に若年女性に発症する。臨床経過は単峰性で、自然治癒する。視力障害は、網膜動脈の分枝閉塞により起こる。聴覚障害は、両側性、左右対称で、特に中・低周波数領域の聴力が障害される。NMR(MRI)は診断的価値が高く、脳の白質・灰白質に多発性病巣が見られる。今回の経験例では脳SPECTによる検査所見、高圧酸素療法、他治療法などの新知見も報告する。症例報告:若年女性。精神症状、片頭痛を自覚し来院したが、急性ないし亜急性昏睡を伴う脳症を続発した。視力、聴力ともに障害されていた。他の全身疾患はなかった。SPECT所見は、脳の微小循環障害を呈していた。副腎皮質ステロイド薬の全身治療が有効であった。脳症は数日で改善し、2ヶ月後には以前の身体機能に回復した。高圧酸素療法により視覚系の合併症を明らかに減少させることができた。
Acta Otorrinolaringol Esp. 2002 May;53(5):379-83.
[Susac syndrome as a cause of sensorineural hearing loss]
Cubillana Herrero JD, Soler Valcarcel A, Albaladejo Devis I, Rodriguez Gonzalez-Herrero B, Minguez Merlos N, Jimenez Cervantes-Nicolas JA.
Servicio ORL, Hospital Virgen de la Arrixaca, Carretera Madrid-Cartagena, s/n. 30120 El Palmar, Murcia. [email protected]
治療法:ステロイド薬の点滴静脈注射から治療を開始し、同内服薬に変更する。虚血病巣を拡大させないため、高圧酸素療法を併用する。Aspirin アスピリン(Nimodipine ニモジピン併用)が有効であった。
【他文章の要約省略】
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