■(結論の1つ)間歇性外斜視の治療がより科学的根拠(エビデンス)に基づいて施行されるようになるための注意深い計画的な調査研究が必要である。
【文献】
Richardson S, Gnanaraj L
Interventions for intermittent distance exotropia (Cochrane Review).
In: The Cochrane Library, Issue 2, 2003. Oxford: Update Software.
(抜粋、要約)
いろいろな方法で数多くの眼科論文等を調査し(1966年~2002年11月)、間歇性外斜視の治療(外科的、非外科的)についてのランダム化比較対照試験(治療群、対照群を無作為に割り付けて両群間での治療効果を判定する)の成績を収集し、分析することとした。
結果:ランダム化比較対照試験(randomised controlled trial) がなく、よって解析対象となる論文はなかった。
結論:
■ 入手できた論文は主に、後向き(retrospective)調査研究であった。
■ 間歇性外斜視の定義、治療対象とする際の基準、治療効果の測定方法に関して、論文による差異が大きく、比較や解析は困難であった。
■ しかしながら、斜視角が軽度のケースでは、手術以外の治療法が適当であるとの一般的合意が得られているようである。
■ 手術時期については、早期、後期ともに支持する論文があり、適切な時期についての結論は得られなかった。
■ 最近の研究によると、両眼の手術が最も効果的な手術方法であるかもしれない。
■ 間歇性外斜視の治療がより科学的根拠に基づいて施行されるようになるための注意深い調査研究が必要である。
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