文献(1)
瞳孔膜遺残: 内科的治療の成功例
Arch Ophthalmol. 1979 Oct;97(10):1911-3.
Persistent pupillary membrane: successful medical management.
Miller SD, Judisch GF.
瞳孔膜遺残は通常、生後1年以内にかなり萎縮・退行します。正常な網膜像が形成されるためには、少なくとも1.5 mmの瞳孔径が必要です。散瞳薬、固視パターンの決定、遮蔽治療を行うと、広範囲の瞳孔膜遺残患者の瞳孔形成術を回避できます。ほぼ全体の瞳孔膜の症例1例がこの治療法で成功しました。
文献(2)
瞳孔膜の過形成遺残--手術治療
Klin Monatsbl Augenheilkd. 1999 Apr;214(4):255-7.
Hyperplastic persistent pupillary membrane--surgical procedure
Meier P, Gutz U, Wiedemann P.
Klinik und Poliklinik fur Augenheilkunde, Universitat Leipzig.
「瞳孔膜遺残」は新生児の95%に発見できる先天異常である。視軸に存在し、視力障害を来たすケースは比較的まれである。弱視発生のリスクがあったり、白内障を合併している症例では手術を行う。症例報告: 4才児,左眼. 前極白内障を伴う高度で広範囲な瞳孔膜遺残が見られ、視力は低下していた。瞳孔膜切開、水晶体吸引、後嚢切開、前部硝子体切除、後房レンズ挿入を行った。術後 8週目に、視力は 0.25まで回復した。結果: 前極白内障を伴う高度の瞳孔膜遺残では、早期の手術治療が必要である。膜切開、水晶体吸引、眼内レンズ挿入は、弱視治療のための最適な方法である
文献(3)
瞳孔膜の過形成遺残に対する手術治療
Klin Monatsbl Augenheilkd. 1992 Jul;201(1):38-41.
Surgical treatment of hyperplastic persistent pupillary membrane
Steuhl KP, Weidle EG, Rohrbach JM.
Universitats-Augenklinik, Abt. I. Allgemeine Augenheilkunde mit Poliklinik Tubingen.
瞳孔膜が視軸を完全に蔽っていた生後6週の乳児 1症例、固視が確認できなかった生後 4ヶ月児 に対して、手術治療を行った。術中、水晶体に損傷を与えることなく、瞳孔膜を水晶体嚢から分離した。術後、斜視や白内障は発生しなかった。粘弾性物質を使用すると水晶体前嚢からの剥離は容易であり、同時水晶体手術は回避できる。
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