オーストラリア厚生省治療製品管理局TGA、米国食品医薬品局FDAの評価と解説(日本語訳)をお知らせいたします。
■ エリスロマイシン(商品名 エリスロマイシン錠など)
マクロライド系抗菌薬。一般細菌 (主にグラム陽性菌) の他、マイコプラズマ属やクラミジア・トラコマティス にも有効です。ただし、本剤に薬剤耐性を示す菌種が増えています。
注意: エリスロマイシン内服薬には、一般名 エチルコハク酸エリスロマイシン、ステアリン酸エリスロマイシン、エリスロマイシン、エリスロマイシンエストレート があります。
http://gackt.m78.com/~kako/rx/ku60/idx_ku60-20.html#10
この中で、商品名 アイロゾン錠、アイロゾン顆粒 などのエリスロマイシンエストレート Erythromycin estolate は、下記のとおり肝障害を来たすリスクがあり、日本細菌学会ホームページ
http://wwwsoc.nii.ac.jp/jsb/infect/shikkan/1402seik_5.html
では「妊娠中は禁忌である」と警告しています。
【TGA】
リスク分類「A」
【FDA】
リスク分類「B」
以下はFDAの解説です。
生殖期の動物による対照化試験(controlled studies)では、動物胎児にリスクはありません。
妊婦を対象とした充分な対照化臨床試験はありません。
【胎児へのリスク】
胎盤を通過します。エストレート塩を含有する場合、治療中に薬剤性肝障害を来たすことがあります。妊娠初期に使用しても先天奇形が発症したとのエビデンスはありません。
【授 乳】
乳汁に分泌されます。授乳はできます(Compatible with breast feeding.)
カテゴリ「A-X」については、
http://category.xrea.cc/drugs/000001.html
のリンク先でご確認下さい。
FDA: A, B, C, D, X
TGA: A, B1, B2, B3, C, D, X
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