小児弱視に対してアイパッチによる遮蔽治療を入院監視下で行った後向き研究です。
弱視に対する集中遮蔽治療
Br J Ophthalmol. 2001 Mar;85(3):310-3.
Intensive occlusion therapy for amblyopia.
Dorey SE, Adams GG, Lee JP, Sloper JJ.
Strabismus and Paediatric Service, Moorfields Eye Hospital, City Road, London EC1V 2PD, UK.
[要約の邦訳]
目的: 外来での治療に奏効しなかった小児の弱視に対する監視下入院遮蔽治療 supervised inpatient occlusion treatment の効果を研究する。
方法: 以前に外来遮蔽治療が奏効しなかったため小児眼科病棟における5日間の監視下集中遮蔽入院治療を行った小児 39症例の後向き研究。弱視眼と他眼の視力は入院前、入院中毎日、退院後の外来で記録された。
結果: 入院前に行われた平均9ヶ月間の外来遮蔽治療では、全体としては有意な視力改善はなかった。5日間の入院中に、26名の患児 (67%)は少なくとも 1ライン、5名 (13%)は 3ライン以上の視力改善が弱視眼で得られた (平均 1.03 スネレン ライン Snellen lines)。入院中に視力改善がなかった小児9名を含む、弱視眼と他眼、両眼の視力は、続けて外来でパートタイム (アイ) パッチングを行うことで結果的に改善した。最終外来検査時 (退院後 中央値 14か月)、13症例 (33%)の弱視眼の視力は少なくとも 6/12 (小数視力換算 0.5) であった。
結論: 弱視眼の視力は治療効果なく改善しなかった。その後の監視下入院遮蔽治療がこれら症例の大多数に有効であった。
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