オーストラリア厚生省治療製品管理局TGA、米国食品医薬品局FDAの評価と解説(日本語訳)をお知らせいたします。
■ トリアゾラム(商品名 ハルシオン錠)
短時間作用型ベンゾジアゼピン系催眠薬
【TGA】
リスク分類「C」
ベンゾジアゼピン系薬剤が分娩時に大量投与されたとき、新生児の筋トーヌス低下、呼吸抑制、低体温を来たすことがあります。妊娠中に本剤を長期使用したため、新生児が離脱症状を呈したとの報告があります。
【FDA】
リスク分類「X」
ヒト胎児にリスクがあります。
動物実験ないしヒトの臨床研究にて胎児の異常が発現しました。
胎児へのリスクがあっても、妊婦が重篤な病気に罹患していたり、生命を脅かされた状態のときなど、母体にとって有益であれば、本剤使用が正当化されるかもしれません。
薬剤使用に伴う胎児のリスクが母体の利益を上回ることは明白です。
妊婦(または、妊娠している可能性のある女性)には、本剤は禁忌です。使用してはいけません。
【胎児へのリスク】
動物実験では、催奇形性はありません。ヒトの胎盤通過性は不明です。ヒトのデータは限られていますが、妊娠初期に使用すると、先天異常-心血管系異常、多指症、低出産体重児、水頭症、脳室内出血、腎異常(異所性腎)-の発生が報告されています。子宮内で影響を受けた乳児は、非奇形性の中毒症状を来たします-徐脈、頻脈、無呼吸、筋トーヌス低下、低体温、けいれん、大脳皮質萎縮、チアノーゼ、白血球減少。
【授 乳】
乳汁についてのデータはありません。
カテゴリ「A-X」については、
http://doc.s73.xrea.com/category/drugs/2004/08/coeee.html
のリンク先でご確認下さい。
FDA: A, B, C, D, X
TGA: A, B1, B2, B3, C, D, X
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