オーストラリア厚生省治療製品管理局TGA、米国食品医薬品局FDAの評価と解説(日本語訳)をお知らせいたします。
■ ビタミンA(レチノール) (栄養機能食品 マルチビタミンなど)
注意: 英文、訳文に「RDA 栄養所要量 ***IU/日」と記載されていますが、日本人の一日所要量ではありませんので、必ず主治医、栄養士にお尋ねください。
【TGA】
胎児へのリスク「D」
過剰なビタミンA摂取は、先天性欠損を来たします。女性は各種サプレメントを利用する前に、食事摂取量を考えなければなりません。オーストラリアでは食事だけで通常、一日所要量(recommended daily allowance) 2500 国際単位(IU)が含まれています。
【FDA】
リスク分類「A*」
充分な比較試験を行っても胎児に対するリスクは証明できなかった。
万一、胎児に対する薬害があってもごくわずかです。
Recommended Dietary Allowance(RDA 栄養所要量)を越える過剰摂取をすると、リスク分類「X」となります。
【適 応】
ビタミンAはビタミンA欠乏症の治療に用いる脂溶性ビタミンです。米国科学アカデミーによると、正常妊婦のRDAは 2700 国際単位(IU)/日です。妊婦の一日当たりの最大摂取量は 8000 IU (FDA推奨)となります。
【胎児へのリスク】
ビタミンA治療薬の含有量は、妊婦のRDAを越えています。
大量のビタミンA摂取は催奇形性があり、頭蓋顔面や筋骨格系、尿路系の欠損を生じたり、小眼球症(ないし、無眼球症)、胃腸管の先天性閉塞、顔面神経麻痺、砂時計状の角膜・虹彩、重複水晶体を来たします。
【授 乳】
乳汁中にRDAを越える量が分泌されます。乳児に対する影響は不明です。
カテゴリ「A-X」については、
http://doc.s73.xrea.com/category/drugs/2004/08/coeee.html
のリンク先でご確認下さい。
FDA: A, B, C, D, X
TGA: A, B1, B2, B3, C, D, X
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