米国食品医薬品局FDAの評価と解説(日本語訳)をお知らせいたします。
■ シプロフロキサシン(商品名 シプロキサシン錠 点眼液は2005年市販予定)
リスク分類「C」
動物実験では、胎児に対する副作用と毒性が報告されています。妊婦に対する十分な比較臨床研究はありません。本剤は、胎児などに対するリスクよりも治療上の有益性が上回るときのみ使用すべきです。
【胎児へのリスク】
動物実験では、子宮内で曝露されたとき、加重負荷のある関節の軟骨病変がおこります。ヒトを対象とした充分な比較臨床試験データはありませんが、妊娠初期に使用すると、二分脊椎、四肢欠損、尿道下裂、そけいヘルニア、耳・目の欠損、心・骨格系の欠損、歯の着色を来たす可能性が示唆されています。妊娠中、本剤などのフルオロキノロン系に曝露されると、胎児仮死のため帝王切開の頻度が増えるとの報告があります。また、胎児の体重はより重くなっています。
【授 乳】
キノロン系薬剤使用中に過剰な太陽光線を浴びると、光線過敏症や(動物実験では)皮膚の分化型扁平上皮癌を来たしますが、本剤については研究はなされていません。
乳汁中に分泌されます。ヒトでのデータは少なく、また副作用についてよく知られていませんが、乳児の関節障害や歯の着色のリスクがあるため、授乳は避けるべきです。
カテゴリ「A-X」については、
http://doc.s73.xrea.com/category/drugs/2004/08/coeee.html
のリンク先でご確認下さい。
FDA: A, B, C, D, X
TGA: A, B1, B2, B3, C, D, X
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