まれな病気ではありますが、複視、頭痛、視力障害の原因が「孤立性蝶形骨洞疾患」のことがあります。
エントリー「小児の蝶形骨洞炎」
http://www.qqiac.com/archives/000105.html
もご一読ください。
Chang Gung Med J. 2002 Oct;25(10):689-94.
単発性外転神経麻痺を伴った孤立性蝶形骨洞疾患患者に対する内視鏡的副鼻腔手術: 4症例の報告
Endoscopic sinus surgery for solitary abducens palsy in patients with isolated sphenoid sinus disease: report of four cases.
Lee LA, Lee TJ, Huang CC.
Department of Otolaryngology, Chang Gung Memorial Hospital, Taipei 長庚記念病院, 台北.
[要約の邦訳]
孤立性蝶形骨洞疾患 (ISSD) に続発した単発性外転神経麻痺はまれであるが、早期治療が重要である。ISSD による遷延性外転麻痺に対する内視鏡的副鼻腔手術 (ESS) の結果を報告した論文はない。著者らは、1995年から2000年の間に経験した単発性外転神経麻痺を伴うISSDの 4症例について発表する。複視の発症からESS治療までの期間は、96時間以上であった ( 4日から 42か月)。蝶形骨洞の病変は、アスペルギルス症 Aspergillosis 2症例, 炎症 2症例であった。3症例では、4-17 か月後に外転麻痺は完全回復し、手術合併症はなかった。結論として、ESSは外転神経麻痺を伴った ISSDに対する安全で、有効な治療法である。外転神経麻痺の回復は、緩徐で漸進的である。眼球運動の改善は回復の初期徴候である。
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