血管新生性加齢黄斑変性(症)に対するインターフェロン アルファ抗脈管形成療法 (コクラン・レビュー)
Antiangiogenic therapy with interferon alfa for neovascular age-related macular degeneration (Cochrane Review)
Reddy U, Kryzstolik M
» http://www.update-software.com/Abstracts/AB005138.htm
The Cochrane Database of Systematic Reviews 2006, Issue 1. Art. No.: CD005138.pub2. DOI: 10.1002/14651858.CD005138.pub2.
[実質的改正 最終日 15 November 2005.]
背景: 抗脈管形成療法は血管新生性加齢黄斑変性治療の新しいアプローチです。インターフェロン アルファ Interferon alfa は血管内皮細胞の移動と増殖を抑制することにより作用する血管新生阻害剤の1つです。肝炎、固形腫瘍、血液悪性腫瘍の治療に使用されています。
目的: 血管新生性加齢黄斑変性(症)の治療法としてのインターフェロン アルファを調査することです。
調査方法, 選択基準, データ収集と解析: (邦訳を省略します)
主な結果: 臨床試験 1件が選択基準 Selection criteria「1年以上追跡調査を行ったランダム化対照試験」に該当しました。複数国45施設から参加した 481名が無作為に 4群 (3品目の interferon alfa-2a とプラセボ)に登録され、52週で3ライン以上の視力低下を来たした症例数を解析しました。
The results show an odds ratio of 1.60 (95% Confidence Interval 1.01 to 2.53) indicating that interferon is associated with a 60% increased odds of losing three or more lines at 52 weeks.
その結果は オッズ比 1.6 (95%信頼区間 1.01-2.53), インターフェロン投与は 52週で3ライン以上の視力低下を来たす確率が 60%増加することを示しています。この所見は 辛うじて統計的であり (P =0.04)、インターフェロン治療は有益というよりむしろ有害である可能性を示しています。
著者結論: 現時点では、加齢黄斑変性の治療法としてインターフェロン アルファ-2aを推奨する十分なエビデンスはありません。
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