厚労省(日本国)は、ようやく2005年度中に「妊婦とクスリ情報センター」(仮称)を新設するそうです。
アサヒ・コム asahi.com のニュースをご覧下さい(ニュースページへのリンク申請済)。
http://www.asahi.com/national/update/0818/004.html
厚労省(日本国)は、ようやく2005年度中に「妊婦とクスリ情報センター」(仮称)を新設するそうです。
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自動車運転手の立体視機能の影響(予備的研究)
Graefes Arch Clin Exp Ophthalmol. 2001 Jul;239(6):400-6.
The relevance of stereopsis for motorists: a pilot study.
Bauer A, Dietz K, Kolling G, Hart W, Schiefer U.
University Eye Hospital Tubingen, Department of Pathophysiology of Vision and Neuro-Ophthalmology, Germany.
自動車運転時における深視力(注:stereoscopic depth perception の意訳)の影響を調査した。立体視機能が低下している斜視患者10名と健常者10名が参加。両群間において、年齢、年間走行距離、免許取得期間、車種に差がないようにマッチングさせた。眼科診察後、4種のテスト走行を行った。
(1)障害物の前で停車 (2)車庫入れ(バックで駐車) (3)S(スラローム)路走行 (4) 車間距離を推測する
すべてのテストは、両眼で見たとき(両眼視)と非優位眼を遮蔽し片眼で見たとき(単眼視)の2方法で行った。結果:S路走行のみ健常群が有意に優れていた。車間距離の推測では、健常群が有意に劣っていた。単眼視と両眼視との距離差は、健常者の停車操作でのみ明らかな差があったが(平均2.5倍)、斜視群では差がなかった。結論:立体視機能は、中間距離における動的な状態でのみ運転に影響した。
オーストラリア厚生省治療製品管理局TGA、米国食品医薬品局FDAの評価と解説(日本語訳)をお知らせいたします。
■ ビタミンA(レチノール) (栄養機能食品 マルチビタミンなど)
注意: 英文、訳文に「RDA 栄養所要量 ***IU/日」と記載されていますが、日本人の一日所要量ではありませんので、必ず主治医、栄養士にお尋ねください。
【TGA】
胎児へのリスク「D」
過剰なビタミンA摂取は、先天性欠損を来たします。女性は各種サプレメントを利用する前に、食事摂取量を考えなければなりません。オーストラリアでは食事だけで通常、一日所要量(recommended daily allowance) 2500 国際単位(IU)が含まれています。
【FDA】
リスク分類「A*」
充分な比較試験を行っても胎児に対するリスクは証明できなかった。
万一、胎児に対する薬害があってもごくわずかです。
Recommended Dietary Allowance(RDA 栄養所要量)を越える過剰摂取をすると、リスク分類「X」となります。
【適 応】
ビタミンAはビタミンA欠乏症の治療に用いる脂溶性ビタミンです。米国科学アカデミーによると、正常妊婦のRDAは 2700 国際単位(IU)/日です。妊婦の一日当たりの最大摂取量は 8000 IU (FDA推奨)となります。
【胎児へのリスク】
ビタミンA治療薬の含有量は、妊婦のRDAを越えています。
大量のビタミンA摂取は催奇形性があり、頭蓋顔面や筋骨格系、尿路系の欠損を生じたり、小眼球症(ないし、無眼球症)、胃腸管の先天性閉塞、顔面神経麻痺、砂時計状の角膜・虹彩、重複水晶体を来たします。
【授 乳】
乳汁中にRDAを越える量が分泌されます。乳児に対する影響は不明です。
カテゴリ「A-X」については、
http://doc.s73.xrea.com/category/drugs/2004/08/coeee.html
のリンク先でご確認下さい。
FDA: A, B, C, D, X
TGA: A, B1, B2, B3, C, D, X
米国食品医薬品局FDAの評価と解説(日本語訳)をお知らせいたします。
■ セファクロル(商品名 ケフラールなど)
リスク分類「B」
生殖期の動物による比較試験(controlled studies)では、動物胎児にリスクはありません。
妊婦を対象とした充分な比較臨床試験はありません。
【胎児へのリスク】
動物実験では、胎児には無害でした。
セファロスポリン系抗菌薬は、妊娠中の使用は安全とみなされています。
ヒトに関する充分なデータはありませんが、本剤を妊娠初期に使用した場合、心血管系の欠損や口腔内の裂隙との関連性が疑われています。
【授 乳】
乳汁中に少量分泌されます。抗菌作用により乳児の腸内細菌が変化したり、乳児への直接的な影響が問題となります。
カテゴリ「A-X」については、
http://doc.s73.xrea.com/category/drugs/2004/08/coeee.html
のリンク先でご確認下さい。
FDA: A, B, C, D, X
TGA: A, B1, B2, B3, C, D, X
副鼻腔炎と眼窩膿瘍について(小児例)
J Laryngol Otol. 1990 Mar;104(3):213-6.
Sinusitis and the acute orbit in children.
Swift AC, Charlton G.
ENT Department, Walton Hospital, Liverpool.
急性眼窩感染症はまれな疾患であるが、しばしば急性副鼻腔炎に続発します。各年齢層に発症するが、小児期が最も多く、視力障害、失明、頭蓋内合併症を来たし、死亡することがある。ローヤルリバプール小児病院での自験例(1973-1989年)を提示する(後向き調査)。68名は眼窩膿瘍となっており、68名中30名では急性副鼻腔炎が関連していた。この急性副鼻腔炎症例30例中、全例の眼窩内感染症は片側であった。左側が多かった。10名では複視があったが、このうち4例は骨膜下・周囲膿瘍を形成しており、排膿処置を行った。重篤な合併症はなかったが、2症例では複視が2~3ヶ月持続した。
米国食品医薬品局FDAの評価と解説(日本語訳)をお知らせいたします。
■ コリスチンメタンスルホン酸ナトリウム(商品名 合剤抗菌点眼薬の一部に含有など)
【FDA】
リスク分類「B」
生殖期間の動物による比較試験(Controlled studies)では、動物胎児にリスクはありません。
妊婦を対象とした充分な比較臨床試験はありません。
【胎児へのリスク】
妊娠満期では胎盤を通過します。充分なデータではありませんが、胎児への副作用は報告されていません。
【授 乳】
乳汁に分泌されます。乳児への直接的な影響があります。乳児の腸内細菌が変化することも問題となります。
カテゴリ「A-X」については、
http://doc.s73.xrea.com/category/drugs/2004/08/coeee.html
のリンク先でご確認下さい。
FDA: A, B, C, D, X
TGA: A, B1, B2, B3, C, D, X
オーストラリア厚生省治療製品管理局TGA、米国食品医薬品局FDAの評価と解説(日本語訳)をお知らせいたします。
■ クロラムフェニコール点眼液(商品名 クロラムフェニコール点眼液Tなど)
【TGA】
リスク分類「A」
【FDA】
リスク分類「未分類*」
【胎児へのリスク】
ヒトでの障害報告はありません。
【授 乳】
ヒトでの障害報告はありません。
カテゴリ「A-X」については、
http://doc.s73.xrea.com/category/drugs/2004/08/coeee.html
のリンク先でご確認下さい。
FDA: A, B, C, D, X
TGA: A, B1, B2, B3, C, D, X
注「未分類」とは ⇒ 本エントリ作成時、ホームページ上ではリスク分類(評価)「not available」となっています。リスクが評価、分類される時期については不明ですので、「未分類」の医薬品は safefetus.comなどでご確認下さい。
米国食品医薬品局FDAの評価と解説(日本語訳)をお知らせいたします。
■ ピコスルファートナトリウム(商品名 ラキソベロンなど)
緩下剤
リスク分類「未分類*」
【胎児へのリスク】
データはありません。
【授 乳】
データはありません。
注「未分類」とは ⇒ 本エントリ作成時、ホームページ上ではリスク分類(評価)「not available」となっています。リスクが評価、分類される時期については不明ですので、「未分類」の医薬品は safefetus.comなどでご確認下さい。
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■チモロール点眼液(商品名 チモプトールなど)
リスク分類「C*」
【胎児へのリスク】
動物実験では、胎児に対する副作用と毒性が報告されています。妊婦に対する十分な比較臨床研究はありません。本剤は、胎児などに対するリスクよりも治療上の有益性が上回るときのみ使用すべきです。
妊娠中期、後期に使用するとき、リスク「D」となります。
この時期では動物実験にて、催奇形性はありませんが、胎児毒性が知られています。胎盤を通過する薬剤です。ヒトに対するデータは少ないが、ベータ遮断剤は妊娠中期、後期では子宮内胎児発達遅滞、出産間近では新生児に対する持続性の交感神経ベータ遮断作用が起こります。
【授 乳】
乳汁中に分泌されます。授乳は可能ですが、交感神経ベータ遮断作用の症状が現れないか、慎重に経過をみるべきです。長期授乳中の影響は不明です。
カテゴリ「A-X」については、
http://doc.s73.xrea.com/category/drugs/2004/08/coeee.html
のリンク先でご確認下さい。
FDA: A, B, C, D, X
TGA: A, B1, B2, B3, C, D, X
オーストラリア厚生省治療製品管理局TGA、米国食品医薬品局FDAの評価と解説(日本語訳)をお知らせいたします。
■ トリアゾラム(商品名 ハルシオン錠)
短時間作用型ベンゾジアゼピン系催眠薬
【TGA】
リスク分類「C」
ベンゾジアゼピン系薬剤が分娩時に大量投与されたとき、新生児の筋トーヌス低下、呼吸抑制、低体温を来たすことがあります。妊娠中に本剤を長期使用したため、新生児が離脱症状を呈したとの報告があります。
【FDA】
リスク分類「X」
ヒト胎児にリスクがあります。
動物実験ないしヒトの臨床研究にて胎児の異常が発現しました。
胎児へのリスクがあっても、妊婦が重篤な病気に罹患していたり、生命を脅かされた状態のときなど、母体にとって有益であれば、本剤使用が正当化されるかもしれません。
薬剤使用に伴う胎児のリスクが母体の利益を上回ることは明白です。
妊婦(または、妊娠している可能性のある女性)には、本剤は禁忌です。使用してはいけません。
【胎児へのリスク】
動物実験では、催奇形性はありません。ヒトの胎盤通過性は不明です。ヒトのデータは限られていますが、妊娠初期に使用すると、先天異常-心血管系異常、多指症、低出産体重児、水頭症、脳室内出血、腎異常(異所性腎)-の発生が報告されています。子宮内で影響を受けた乳児は、非奇形性の中毒症状を来たします-徐脈、頻脈、無呼吸、筋トーヌス低下、低体温、けいれん、大脳皮質萎縮、チアノーゼ、白血球減少。
【授 乳】
乳汁についてのデータはありません。
カテゴリ「A-X」については、
http://doc.s73.xrea.com/category/drugs/2004/08/coeee.html
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FDA: A, B, C, D, X
TGA: A, B1, B2, B3, C, D, X
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